ストレス社会とマインドフルネス

最近、テレビや雑誌等などで、「マインドフルネス」という言葉を目にしたり、聞いたりする機会か増えてきたように思う。

私は実際の放送は見れなかったものの、テレビ番組で紹介されていたり、Presidentといった、エグゼクティブ ビジネスパーソンのための雑誌などでも「マインドフルネス」を紹介する記事が掲載されていたりした。

アメリカでは一足早く、名だたるIT企業が社員のパフォーマンスUPのためにマインドフルネス瞑想を導入する動きもある、と聞いたこともある。

私も長年ヨガを練習していたり、瞑想に興味が沸いて習いに行ったりしたこともあったので、そのような世間の動きを聞くことが増え、本当にヨガにつながるマインドフルネス、という思想を多くの人が受け入れるようになっている傾向を興味深く、嬉しく感じていた。

マインドフルネス、とは「今、ここ、この瞬間を自分の価値観や考え方で良い、悪いの一切の判断をせず、ただありのままの現実を把握する」ということである、と聞く。

そしてその手法はまず自分の呼吸に意識を向けること、である、と。

 

これってまさしくヨガの練習の重要な一つの要素なのだ。

自分の内側に意識を集中させ、呼吸を深く行い、呼吸に集中し、アサナ(ポーズ)をとっていく

そこに「私は体が硬いから」とか「あの人はあんなすごいポーズができてるからすごい。 それに引き換え私なんて。。」とか「私はこんなすごいポーズができてるからいけてるでしょ?私ってすごいでしょ?」とか 自分を卑下する必要もなければ自分がいかに優れているか、なんてエゴの誇示なんてものも一切 必要がないのが本来のヨガの練習だ。

私は昔から 今現実に起こっている出来事よりも将来への不安や心配事が頭の中をかけめぐり、色々な心配事が次々と湧き出てきて、それに関連する情報を集めようとしたり、実際 情報や知識を集めようとして実践してきた。 未来への不安をシリアスに捉えすぎて、まだ実際に起こっておるわけではないのに、頭の中、想像の世界でシュミレーションして、「そうならないために、勉強して、知識を得て、対策をたてよう」として 不安や心配事で一人ストレスをためて心を疲弊させていた。

 

でも、ヨガの練習、すなわちマインドフルネスの練習においては 未来への不安に苛まれることを避け、過去への後悔の思いに引きずられいつまでも終わったことをくよくよ考えるのでもなく、

 

ただ、今、ここ、 この瞬間に意識を集中させ、自分の固定概念でジャッジするのではなくただただ客観視することを繰り返し、繰り返し練習していく

この練習は長年ヨガを練習していても、ついつい今までの考え方のくせに自分の思考が引っ張られ、今現実に起こっていることに意識を集中させ続けることはすごく難しいと、私自身は感じている。

アシュタンガヨガの練習を毎朝し、ヨガへの理解や気づきが少しづつでてきたかも?と思っていても何か自分が困難な事やしんどい事に直面し、自分の心が強いストレスを受けて弱ると、ついつい今まで生きてきた中で培ってきた心の癖、考え方や捉え方の癖の悪い部分が浮き上がってくる。

今年は長年勤めた事務職の仕事を辞めるまでの心の葛藤や辞めた後、不安になりがちな心の傾向がありありと浮き上がり、我ながら、10年続けてきたヨガの練習が少しは進歩したかな、と思っていたけど、体は変わっても心の感じ方の傾向は有事の時までしっかりと変化するには相当の時間と労力、修行が必要だな、としみじみと思った。

 

しかし、それでも毎朝アシュタンガ・ヨーガの練習に励み、ヨーガ・セラピーの実践も行い続けていくと、時間はかかるが少しづつ「今、ここ」の瞬間に意識を集中できるようになってくる。と私は思う。

マインドフルネス瞑想においては 今の自分の呼吸に集中にただただ客観視していくが、基本的には座って行う場合が多い。

ただ、普通の人は座ってじっと同じ姿勢をキープしながら集中力を継続するには非常にハードルが高いように感じる。

ただ座りつづけて集中していくには 体幹の筋力であったり、股関節の柔軟性など、体の筋力や柔軟性がなければけっこうしんどい。

だからヨガのアーサナ(ポーズ)の練習で筋力や柔軟性、関節の可動域を増やし、座りやすいからだを作っていくことがヨガのアーサナ(ポーズ)の練習であると思う。

そしてヨガの練習自体、今ここ、この瞬間に意識を向け、集中する練習である、つまりマインドフルネスの練習だとも言えるのではないだろうか。

 

テレビや新聞などのニュースを見ていたり、会社員として働いていた時の実感として、昔にくらべて とても生きにくい世の中になっていっていしまっているように思う。 日本においても、また世界においても。

昔の日本の雇用慣行はすでに崩壊してしまい、今や 大きな会社に勤めていても いつ会社が合併され、雇用環境が変わるかもしれない、また正社員で定年まで働き続ける、ということ自体が普通のことではなくなりつつある。

今までずっと親の世代から当たり前だと思っていたことが当たり前ではなくなっていっている。

また働き方だけではなく、 スマホ、インターネットの急速な普及により、多くの人がスマホ中毒、インターネット中毒、のような状態で絶えずスマホの画面をずっと見て 今ここにおきている現実ではなく、 どこか違う遠い世界、未来や過、今ではないことに意識を向けていることが非常に増えた。

世の中が不透明で将来が見えづらくなり、四六時中スマホ、インターネットの世界に束縛されるようになり、どこか ただ自分の内側に集中すること、今ここにある現実に意識を向ける機会が極端に減ったことにより、ヨガに関係ないと思われていた人々も「マインドフルネス」といった言葉に飛びつくようになっていったのではないだろうか。

 

 

ヨガの練習は自分の今ここにある内側にある感覚を感じとる感性を磨く練習をしていく。 瞑想をする体を作るためにポーズの練習をして体の柔軟性、筋力を培っていく。

そこにはすごいポーズができるようになる、とか体が堅いから、とか関係ない。

生きにくい世の中を少しでも心が楽になれるように、

すぐに結果や成果を求められる厳しいビジネスの世界でも心の健康、体の健康を損なわないために

仕事の世界での疲労を癒し、また次のステップで力を発揮できるメンタリティを養うために

そして心から幸せと思える気づきを得るために

 

ヨガの練習、マインドフルネスの手法は有効なツールになるのではないだろうか。

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和歌山、那智の滝の景色。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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