読書の秋到来 練習を深めるための本について

土日家さんでのクラスをしだして、数か月経過した頃、生徒さんの一人からヨガ哲学の本について、どんな本を読んだらいいのか、質問をいただいたことがある。 兵庫クラスではいつもクラスの後にみんなで珈琲を飲みながらお喋りする時間があるので、私が時々ヨガの考え方、ヨガ哲学についてお話していたので興味を持って質問してくれたのだ。

私が練習を始めてからずっと時折読みかえしているのは〖「インテグラル・ヨーガ」パタンジャリのヨーガ・スートラ』、という本と 練習を始めた時に購入して さらっと読んだものの、しぱらく読み返していなかったけど、最近頻繁に読み返しているのはパタビジョイス師の唯一の著書である『ヨガ・マーラ』なので、それをお勧めした。

いずれの本も小説のように1回さらっと読んだら終わり、の本ではなく、何回も何回も読み返すタイプの本だ。ヨガ・マーラにもヨガ哲学の記述もあるが、アシュタンガ・ヨーガのポーズの名前、どの呼吸でどのようにポーズを取っていくか、やポーズの効用も記載されている。

ヨーガ・スートラは通して1回読んだ後は時折ページを開いて気になる章を読み返し、心に刻んでいく。いずれの本も練習を始めたばかりの頃読んだ時は なんだか難しくていまいち理解しきれなかった。正直言って何が面白いのかも分からなかった。だから1回読んだ後は数年本棚にしまいっぱなしだった。

だけど、毎朝練習をすることが生活の一部となり、数年経過した頃、ヨーガ・スートラの本は2回目は練習を始めてから3年後、その後は5年後、6年度、8年後、9年後の今年、と数年ごとに読み返すようになった。1回目読んだ時は単なる難しい日本語だったのが練習していった年数が増えるにつれて次第に理解できるようになっていき、 普段の練習でぼんやりと考えていたことがスートラの本の中に言葉として明確に記載されていた、といった経験も数多くあった。

アシュタンガ・ヨーガの練習は一歩間違えるとすごくフィジカルな一面ばかりに目が行きがちになる。難しいポーズの連続で非常に運動量が多く、大量の汗をかきながら練習する。とりわけクラスで他の生徒さんと一緒に練習していくような場面が多いと他の人に比べて自分はポーズができるようになるのが遅いから、とか自分は体が堅いしどんくさいからアシュタンガ・ヨーガをするにのは向いていないんじゃないだろうか、とかポーズの出来不出来にばかり意識が行きがちになることもある。 でもアシュタンガ・ヨーガを練習していく上で大事なのはポーズの出来不出来、ではなくトリスターナ、呼吸、ドリシティ、アーサナの3点にしっかり集中できているか自分の内面に意識を集中できているか、アシュタンガ・ヨーガの8支則をちゃんと実践しながら練習生活を送れているか、と全くポーズの出来不出来の部分ではない。 もちろん、毎朝練習して苦手なポーズができるようになっていく過程で怖さに向き合ったり、苦手なこともあきらめず挑戦し続ける忍耐強さを養ったり、ポーズに悪戦苦闘して取り組むうちに強くしなやかな筋肉が体についてきたり、とポーズを進めていく過程で得られるものはたくさんあるけれど、 それもヨガに対する正しい理解がなければ、ついつい自分が今まで生きてきた上で得てきた思考パターンで判断してしまい、自分を卑下したり、苛立ったり、一方身体能力の優れた人だとエゴが強くなったり、プライドが高くなったり、と残念な方向に行きがちになる。

そこでヨーガ・スートラの哲学を心にしみ込ませ、ヨガ哲学を学んでいくことが大きな助けになる。人はついつい自分が生きてきた過程の中で得てきた自分自身の価値観や思考パターンで自分をジャッジしてしまいがちになるからヨガの哲学を学ぶことで正しい基準を心に持つことが必要なのだ。 自分の価値観や思考パターンは子供の頃から両親から受けた教育やその時代の学校教育、生まれた国、文化によって大きく異なる。 でも宗教の垣根を超え、何千年の昔から伝えられてきた人間が生きていく上で持っていると人生を幸せに生きられる価値基準を心の中にもっていると同じ事柄でも感じ方は全く異なってくる。

そしてそのヨガ哲学の理解は単に本を読んでいるだけでは全く机上の空論であり、実践が伴わなければ単なる理屈っぽい人でしかない。 アシュタンガ・ヨーガを真摯に練習し続けているからこそ、本に書かれている意味が理解でき、実践できるようになっていく。

そんな感じの話を兵庫クラスの珈琲タイムでもお話することがあったので、質問いただいた生徒さんの他にも何人か「ヨガ・マーラ買いました!」とか「ヨーガ・スートラ読んでみました!」と言ってくださる方が増えてきたのがとても嬉しい。 恐らく始めは難しいと感じるだろうけど、是非練習を続けて練習の過程の中で次第に内容が理解できるようになる楽しさも感じてもらえたらよいな、と思う。

今日も生徒さんから本のタイトルについて質問いただいたので、クラスでお薦めしている本について書いてみた。読書の秋、アシュタンガ・ヨーガを練習している方はヨガ・マーラとヨーガ・スートラ、読んでみることをお勧めします。

 

 

 

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